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井戸を埋めるのにかかる費用は?手順と注意点もあわせて解説

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井戸を埋めるのにかかる費用は?手順と注意点もあわせて解説

井戸を埋めるのにかかる費用は?手順と注意点もあわせて解説

2024/03/13

水道技術が発展した現在、井戸はほとんど使われることがなくなりました。家の敷地内に井戸があるけれど、子どもが落ちたりしたら危険だから井戸を撤去してしまおうと考えている人も多いのではないでしょうか。

この記事では、井戸を埋めるのにかかる費用、お祓いをする場合はどうするかなどの手順、井戸を埋める際の注意点について解説します。ぜひご参考ください。

井戸を埋める際の費用相場は?

「井戸を埋める」といっても、どれくらいの費用がかかるのか見当もつかないという人も多いでしょう。ここでは、井戸のみ埋める場合、家の解体も一緒に行う場合、お祓いをする場合や息抜き、埋め戻しをする場合にはどれくらいの費用がかかるのかを解説します。

なお、井戸を埋める工事は、井戸の中に溜まっているガスを外に出すなどの作業が伴います。砂や石を入れるだけの作業ではありませんので、必ず解体業者に依頼してください。

 

井戸のみを埋める場合の費用

井戸のみを埋める場合の費用は10万円前後と言われていますが、実際には幅があります。
仮に、埋める井戸が直径1メートル、深さ8メートルの円筒形だった場合で考えてみましょう。

内訳は以下の通りです。

名目 備考
埋める資材 6.28立方メートル×2,000円=12,560円前後
塩化ビニールパイプ 600円/メートル×8メートル=4,800円前後
水抜き 約1万円
井桁の処分費用 約1万円
運搬トラック 2トントラック1台で1,5立方メートルの砂利類を運搬可能
作業員 2人以上は必要

 

業者や方式によっても異なりますが、多くの場合はコンクリートから作られた再生砕石や再生砂などを、井戸枠から集水施設に当たる穴の部分に埋めていくことで井戸を埋めます。
再生砕石は、1立方メートル当たり約1,500~2,000円、再生砂は1立方メートルあたり約2,000~2,500円ほどかかります。埋める井戸は直径1メートル、深さ8メートルの円筒形なので、埋める部分の容量は6.28立方メートルになります。埋める資材代が2,000円だったとして、資材代は12,560円となります。

塩化ビニールパイプは後述する息抜き作業に使用します。この例では、井戸の深さが8メートルなので8メートル分必要になります。

水抜き作業は専用の機械で井戸の集水部分に溜まっていた水を抜き出す作業です。約1万円かかります。井桁は人が落ちたり、井戸の中の水が汚れたりしないように、地上に出ている部分です。これを撤去するのに約1万円かかります。

ここまでの費用は、さほど変わりありません。一方トラック代や人件費は、場合によって変わってきます。
埋める資材を運ぶのには、トラックが必要です。2トントラック1台に砂利類が1.5立方メートル載るとされています。時間短縮のために一気に運ぶとなれば台数が必要、または、もっと容量の大きいトラックに変えることも考えられます。住宅地の場合、大きいトラックは通れず、2トントラックで何往復かする、または何台かで運ぶしかないケースもあります。 作業員も、人数が多ければ作業は早く終わりますが、その分人件費はかかります。

このように、埋めたい井戸がどんな環境にあるのか、どのように工事を進めたいのかによってもかかる費用は変わってきます。

 

家の解体も同時に行う場合の費用

家の解体費用は、平均すると150万円前後です。解体費用は、解体する建物の構造と広さから決まります。木造であれば1坪あたり3万円~5万円、鉄骨造であれば1坪あたり4万円~6万円、鉄筋コンクリート造や鉄骨鉄筋コンクリート造であれば1坪あたり6万円~8万円が目安です。また、立地条件等によっても解体費用が高くなることがあります。

ただし、井戸を埋める費用だけをみると、井戸だけを埋める場合に比べて安くなる傾向にあります。これは、井戸を埋める資材に、家を解体した時にでた廃材を再利用できるからです。

先に、多くの場合は井戸を埋めるのにコンクリートから作られた再生砕石や再生砂など使うとお伝えしました。家の解体作業で発生した廃材のコンクリートを粉砕し、井戸を埋める資材にすることで、井戸を埋める資材代が安くなり、場合によっては廃棄物の処分費用も安くなる場合があります。

お祓いは必要か

井戸を埋める際に、解体業者の人からお祓いについて聞かれることがあります。井戸を埋めるのに、お祓いは必要なのでしょうか。

 

お祓いの有無に注意が必要

井戸を埋める場合には、「井戸祓(いどばらい)」というお祓いをします。日本では、古くから水の集まるところには神様が宿るとされてきました。井戸を埋めるということは神様の居場所を奪うことでもあります。穏やかに井戸から出て行っていただくために、神様にこれまでの無事を感謝するのがお祓いです。ですから、お祓いは科学的根拠のあるものではなく、絶対にしなくてはならないものではありません。一方で、お祓いは「絶対にするべきだ」と考える人もいます。例えば、解体工事を請け負う職人さんの中には、「お祓いをしていない物件の解体工事はしない」という人もいます。土地の売買の際に、「お祓いをしてあるかどうか」で、金額が変わったり、取引の可否が決まったりすることがあります。

そう考えると、絶対にしなくてはならないものではないけれど、「絶対にお祓いをしたくない理由がある」のでなければ、お祓いはしておいた方が無難です。

 

お祓いにかかる費用

井戸祓の費用ですが、初穂料が2万円〜3万円、その他にお供え物などの費用がかかります。家の解体も一緒に行う場合は、家の解体のためのお祓いである「解体清祓(かいたいきよはらい)」が5万円〜20万円かかります。

井戸を埋める手順

ここまで、井戸を埋めるのに必要な費用についてみてきました。では、実際に井戸を埋める場合の手順はどのようになるのでしょうか。

 

お祓い

まず、井戸にいらした水の恵みの神様に感謝を伝えるため、お祓いをします。神様に対する儀式なので、神社に依頼するのが一般的です。お祓いの初穂料は2万円〜3万円、場合によっては車代がかかります。

準備するものは、お供え物、施主の情報、祭壇を用意するスペースです。お供え物の基本は米、酒、塩、水です。解体清祓とは異なり、井戸祓を大々的に執り行うことはあまりないため、基本的にはこの4つで問題ありません。心配な場合は、神社の方に事前に確認しておきましょう。
また、祭壇自体は神社側で用意していただけることが多いですが、井戸は近くに広い場所がない場合もあります。あらかじめサイズ確認して、そのスペースを確保しておきましょう。

服装は、普段着で問題ありません。井戸は生活に密着した場所であること、また、井戸祓はこれから井戸を埋める工事をするために行われる儀式であることがその理由です。

お祓いの所要時間は、約20分です。

 

息抜き

お祓いが終わったら、井戸の底に溜まっていた水を抜き、ゴミを撤去します。その次に「息抜き」の作業を行います。
息抜きとは、井戸の中に竹や塩化ビニールのパイプを差し込んで、空気を通す作業です。
神様が息をできるようにするためとも、井戸の底から神様が出ていく通り道を作るためとも言われます。
科学的には、古い井戸の底にはガスが溜まっている可能性があるので、ガスを抜く意味合いもあります。そのため、息抜きには数日時間がかかることもあります。

また、息抜きに使ったパイプは撤去せず、そのままにします。井戸があった場所は、地盤がゆるく、上に何かを建てるのには適しません。そのため、パイプを残し、「ここに井戸があった」ということを示します。

 

埋め戻し

息抜きが終わったら、いよいよ埋め戻しです。埋め戻しは、井戸を掘る前の状態に戻すのが理想とされています。そのため、井戸の深いところでは砂や砂利状のもの、浅いところは、雨水などが直接入り込まないように土状のものというように、埋める資材を変えます。

この辺りの匙加減は、解体業者ならではのものです。井戸を埋めるのに、ただ埋めればいいのではなく、解体業者に依頼すべきだとされる理由のひとつがこれです。

井戸を埋める際の注意点

これまで、井戸を埋める際の手順をみてきました。では、実際に井戸を埋める際にはどのような点に注意したらいいでしょうか。

実際に作業をするのは解体業者の場合がほとんどですが、依頼主の方でも注意点は把握し、時には解体業者がきちんと注意点を守りながら作業しているか見守ることも必要です。

 

地中に埋蔵物がないか確認する

地中に建設廃材や使われなくなった浄化槽などの埋蔵物がないか確認してください。もし埋蔵物がある場合は、撤去しましょう。

特に、今後土地の売却を考えている場合、埋蔵物があることで売却価格が下がる恐れがあります。新たに掘り起こすよりも割安に撤去できる場合がほとんどです。井戸の埋め戻しと一緒にやってしまいましょう。

 

地下に構造物がないか確認する

地下にライフラインのパイプなどの構造物がないかもきちんと確認しましょう。地下に構造物がある場合、通常にも増して慎重に埋め戻し作業をすることが求められます。

 

水質保全に努める

井戸は、元々地下水を利用した給水設備です。埋め戻す際には、周辺の水質に悪影響を与えないよう、きちんと埋めるのに使用する資材を吟味する必要があります。

水は繋がっていますので、どこに影響がいくかわかりません。「井戸の周りくらいどうということない」などと考えず、きちんと水質保全に配慮した埋め戻し工事をしましょう。

 

複数の業者から見積もりをとる

解体業者を選ぶ際には、複数の業者から見積もりを取ってください。また、見積もりを取る際には、見積もりの詳細や、工程表も確認してください。

見積もりを比較することで、単なる価格の違いだけでなく、それぞれの業者のいい点悪い点も見えてきます。また、ある業者の見積もりには入っているものが、別の業者の見積もりには入っていなかったりもします。井戸の埋め戻しは、その後の土地の状況にも影響する重要な作業ですので、信頼できる業者を選びたいものです。

信頼できる業者を選ぶ上で、見積もりの他に参考にしたいのが口コミです。口コミは消費者の主観が多分に含まれるので、必ずしも信頼できる資料とは言い難いですが、それでも参考にはなります。あまりにも悪い口コミが多い解体業者は、疑った方がいいかもしれません。

 

経験豊富な業者を選ぶ

業者を選ぶ際のもうひとつの注意点として、経験豊富な業者を選ぶ、というのがあります。一口に解体業者と言っても、得意分野が異なります。ホームページ等に「井戸の解体」と書かれていても、実際には井戸の埋め戻しの経験はほとんどない、ということもありえます。

経験豊富な業者かどうかを知るために、ホームページ上に紹介されている施工例を見るのもひとつの方法です。また、見積もりを取る際に今まで何軒くらい井戸の埋め戻しをしてきたのかを聞いてみるのも手です。

井戸を埋める前に検討したいこと

ここまで、井戸を埋める際にかかる費用、必要な手続き、具体的な作業についてみてきました。しかし、使っていないからといって、本当に井戸は埋め戻さなければならないのでしょうか。

ここでは、井戸を埋める前に検討したい2つの項目についてお伝えします。

 

解体する必要性があるのか

どうしても広い更地が欲しくて井戸が邪魔であるというのでもない限り、使わないからといって、解体する必要まではないケースがほとんどです。

逆に、古民家として売り出す場合には、井戸があることで評価が上がる場合もあります。

ひとまず解体せずにおいて、どうしても解体する必要性がでてきた時に解体するのでも遅くないのではないでしょうか。

 

生活用水以外の使い道も考える

井戸を残しておけば、いつでも井戸から水が汲めます。生活用水としては水道水を使っていても、防災用として井戸を残しておくという選択肢があります。

実際に、平成28年に起こった熊本県での震災時には、生活用水として井戸水が貴重な水源となりました。このように、災害時には災害用井戸が活用され役立てられた事例が全国で多数報告されており、昨今では、防災用にわざわざ新しく井戸を掘る人もいます。また、東京都文京区のように、現在ある井戸を自治体の防災用井戸に登録すると、井戸の維持費に補助が出る自治体もあります。

古くからある井戸は、水質、水量ともに優れているものも多いです。わざわざお金を払って埋めずとも、活用することができそうです。

井戸を埋める時には知識のある解体業者に依頼しよう

ここまで、井戸を埋め立てる場合の費用、手順などについて見てきました。生活用水源としては使わなくなっても、防災用として活路があることもわかりました。
それでもやはり井戸を埋めたいという時には、周囲の環境や水質に配慮し、必ず信頼できる解体業者に依頼するようにしましょう。

株式会社永雅では、迅速・丁寧・低価格をモットーに、環境にやさしい解体工事を目指しております。お気軽にご相談ください。

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